わのわのゼロウェイスト暮らし雑記帳

シンプルでゼロ・ウェイストな「わ」の暮らしを目指し、おもにごみ減量のヒントを書き留める雑記帳です。

回数券の呪縛から放たれる

こんばんは、わのわです。このブログでは、

ゼロ・ウェイストな暮らしを目指した

我が家の取組を紹介しています。

ごみを減らしたいという方のヒントになれば幸いです。

 

中高生の頃、「ベルサイユのばら」が流行りました。

後に悲劇の王妃となるマリー・アントワネットを中心に、

贅沢三昧に暮らす貴族、対称的に生活に困窮する平民。

中世ヨーロッパの貴族社会は腐りきっていたのだなー、

現代でよかったー、などと暢気に考えたものでした。

しかし今、大人になってよくよく考えてみると、

現代ではこの構造がグローバル化しただけですね。

私たちのライフスタイルを支えるために、

海外のどこかで日々、労働の略奪や戦争が起きているけれど、

その因果関係を私たちは知らない、知ろうとしない。

「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない!」と、

マリー・アントワネットが言ったとか言わないとかいいますが、

将来歴史になったとき、今の私たちの社会の状況も、

同じくらいKYに思われるのかな、なんて思ってしまいます。

 

さて、そんな中世のお話とは全く関係なく、

今日は、通勤に使っていた回数券をやめたお話です。

 

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通勤定期を使わない理由

フルタイムの会社員で、会社からは

通勤経路の定期代を支給されていますが、

通勤定期は長いこと買っていません。

 

以前は泊まりがけの出張が多くて定期を買っても

もとをとるほど通勤経路を利用していませんでした。

最近は長い出張は減りましたが、

かわりに外回りで客先に直行したり、

はしごしたり直帰したりと、不規則な動きが多く、

通勤経路通りに動く頻度はやはり低いのです。

 

気がつけば回数券のヘビーユーザー

しかし、そうはいっても一番多く利用する経路はやはり

普通の通勤経路なので、その区間については

長い間、回数券を買っていました。

10枚の値段で11枚買えますからね。

往復1,000円以上かかるワタクシの通勤経路だと

1日100円くらいお得なんですもの。

使わない手はない、と思っていました。

 

さらに、都心の地下鉄の回数券は

経路を選ばない金額券なので、

外回りにも利用する機会が多かったのです。

 

日々ごみになる回数券

しかし、回数券も毎日となると結構なごみです。

パスモを使えばごみゼロのところ、

ワタクシは通勤に私鉄と地下鉄、2路線つかっているので、

普通に通勤すると1日で往復4枚、回数券を消費します。

これがゼロ・ウェイストを意識してみると、

看過できない消費量に思えてきました。

 

回数券の煩雑さとリスク

とはいえ、1割近く交通費を節約できる

回数券の魅力には勝てず、

気になりだしてからも、結構長いこと、

回数券生活を続けていました。

 

しかしです。

私鉄と地下鉄、2種類の回数券に加え、

数年前に転居してきた現在の我が家は、

職場までの通勤経路が複数とおりあり、

仕事や仕事後の動きによって

さらにいろんな経路を利用するようになりました。

別の経路の回数券も買ってみたりもしましたが、

全ての経路の回数券を買いそろえるわけにもいかず、

結果、回数券を持っているメリットは薄まりました。

 

さらに回数券には「なくす」というリスクがあります。

1枚なくすと残り10枚を運用するメリットはゼロになり、

煩雑さとごみの消費だけが残ります。

 

そして手放すとき

あるとき、比較的短い期間に2回くらい回数券をなくし、

とてもやるせない気持ちになったのを契機に、

回数券を買うのをやめました。定期もないので、

今はすべて正規料金で乗車しています。

 

手に入れたささやかな「自由」の値段

さて、そうしてみると、

その日その日に気の向く経路で通勤できるのは、

思いのほか気分がいいのです。

 

都会で、規則正しく、ルールの枠の中で暮らしていると、

なんだか自分が都会の「奴隷」のように思えて

悲しくなるときがあります。

毎日毎日、決まった時間決まった電車決まった車両に乗り、

ぎゅうぎゅう押されながら出勤して、帰宅する

通勤電車はとくに、そんな錯覚を起こさせます。

まあ、経路を選んでも朝の混雑度合いには

さして違いはないのですが、

少なくとも選ぶ自由があると思うと少し、心が軽いです。

 

また、通勤定期や回数券を持っていたときに感じた

違う経路を使うことに対する

ぼんやりした後ろめたさからも自由になりました。

仕事帰りにどこを通ってどこで寄り道するのも

ワタクシの自由です。

この「自由だなぁ」という感覚の値段として、

通勤定期との差額くらいの金額は、

自腹をきる価値があるような気がしてきました。

 

ごみ減量効果の試算:年間0.27kg(可燃ごみ

回数券は11枚組で4.5gありました。

家計簿をたどると、回数券をフルに運用していた2017年は

各路線合わせて年間60回購入していました。

 

4.5g/組 × 60組/年 = 270g

 

回数券をやめることで、

年間270gの可燃ごみ減量になった計算です。